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[札幌] 平成27年度図書館活性化プロジェクト「調べる技法、学びの技法—レファレンスの基本—」報告

2015年11月14日(土) 9:30~16:00に、渡邊重夫先生を講師にお招きして、図書館活用、図書館業務の基礎であるレファレンスの技法を学ぶ講座を開きました。参加学生は13名、加えて札幌館の図書館カウンタースタッフも一緒に勉強させていただきました。


最初は、2時間ほどの座学。そこで、インターネット情報には信憑性の高いものとそうではないものが混在していることを始め、図書館司書なら最初にたたき込まれる"調べるためには二つ以上の資料"にあたることなど、情報収集において基礎でありながら重要なことを、先生が選んで教室に持ち込まれた資料を用いて教えてくださいました。




その後は、お昼時間を含めて3時間半、図書館の資料を使って実際に調べる課題でした。現在の学生は、生まれた時からインターネットがあった世代。むしろ、事典・辞書・白書を図書で引くことの方がめずらしいらしく、課題を調べるだけでなく、関連事項が一望できる冊子ならではの魅力に取り憑かれたようで、連鎖的に調べる面白さに時間が足りなかったようです。



最後に1時間、お互いに調べたことを発表しあって、先生によく調べてきたねと褒められたり、学生が調べてきたことを題材に他の学生にもその調べ方ののコツを教えていただきました。ほぼ一日の長いイベントだと思っていましたが、終わってみると、もっと時間が欲しかったと思います。

学生たちも、調べるためには、何を使って調べるか、信憑性のある情報とはどんなことか、調べながら新しい発見がある調査の楽しみを学んだと思います。図書館資料を使って調べものをするということがどんなことか体験することで、その技法はもとより、知識が増える喜び、知恵を駆使する爽快さ、調査の中で新しい発見がある楽しさを、将来教員になった時に、ぜひ子どもたちに伝えて欲しいと思います。


渡邊先生、ありがとうございました。



渡邊先生の著書一覧
以下、学生たちの感想です。みんなとても勉強になったようですね。ぜひ今後に活かしてください。
学部3年
インターネットに頼りがちないまの生活を改めようと感じさせられた時間だった。なんでもかんでもインターネットで検索すれば答えが見つかる世の中であるが、今回、紙媒体で情報を獲得することで自分の中に情報が入ってくるような感覚がした。何冊ものレファレンスブックにあたり、調べたことがわかったとき、とても達成感を感じた。私たち学生でも達成感を感じるので、子どもたちはさらに感じるのではないだろうか。子どもたちが何かの疑問を抱いたと際、インターネットに頼るのではなく、図書館に行くことを勧め、たくさんの本を手に取ってもらえるような指導を行いたいと思った。図書館にはたくさんの情報が詰まっているということを改めて身をもって感じさせられた講義であった。
学部3年
以前も同内容の演習をしたことがありますが、今回改めて図書館は調べ学習に便利な場所だと感じました。インターネットを使って調べた方がはやいこともありますが、情報の正確さ、関連情報の多さと細かさ(特に昔の内容について)などの点で、本の方が上と感じることもあり、うまく使い分けていけたらと思いました。幅広い分野の本・辞書・白書があるので、教育実習の授業づくり、卒論関連の調べものでも使ってみたいです。
学部3年
自分は今回のような活動は2回目だったのだが、やはり本を知っていることの重要性を改めて感じた。1回目のあと、自分としては、かなり本を使う機会が増えたが、それは自分が知っている数少ない限られた資料だったのだということを感じた。今後は時間を見つけて自分自身が使いこなせる本を増やしていけたらと感じた。
学部3年大森圭介
調べるということについて、改めて考える機会となりました。今まではなんとなく検索エンジンやOPACを利用して、それっぽいかなと思う情報を集めていました。しかし、今回、情報の探し方、見つけ方を学ぶことによって、自分の頭と身体をフルに活用して「調べる」ことを知りました。調べ方について新たに学びなおす機会となりました。
学部3年 池上佳那
"調べ方"というものを知らなかったことがわかったし、知っていることが増えるということは、とても面白いと思った。今まで講義で出た課題を本で調べることが多かったが、事典などを使用しようと思ったことはなかった。実際に辞書・事典を用いて調べ学習をすると、想像していた以上の情報を知ることができるし、頭と体を使い苦労して知ることができた情報は忘れられないなと感じた。今回の学習をこれから役立てていきたいです。ありがとうございました。
学部3年 新藤穂奈美
今日の講義を通して、自分が思っていた以上に文献を使うとたくさんのことを知ることができるということが分かった。1つのことを調べるのに、とても時間がかかって大変だったが、分かったときの達成感もとても大きかったので、自分が教師になったら子どもたちにもこのような思いを経験させてあげればいいなと思った。
学部3年 市澤慧太郎
これまでは何か調べものがあるときは何も考えずにグーグルでワードを検索しておわり、ということがほとんどだったが、今日の講義を受けて、自分で主体的に調べたいものを探す努力を実際にすることで、主体的に勉強することの難しさ、楽しさ、大切さを実感するとともに、何も知らずにグーグルなどのツールを使うことの怖さについても実感することができた。来年の卒業論文作成時や、教員になった際に活用できるように、継続して努力していきたいと思う。
学部3年
受ける前は、図書館に行って調べるというとまず3Fの専門書のようなものを探すことしかしていなかった。パソコンでキーワードを検索してヒットしたものを手に取ることしかなかった。しかし、今回の講義を受けて、2Fの辞典やデータブックを使い、より調べたいことについて深くまた関連することについてもプラスアルファで知ることができるとわかった。また、紙媒体を使いリレーのように情報を得てゆくことで、出会えた1つ1つのことに感動を得ることができると感じることができた。これから、積極的に利用し、使い慣れていきたいと思った。教師になったときに、子どもが知識を自ら得られるよう指導できるよう自分がスキルアップしていかなければならないと考えた。
学部4年
以前に渡邊先生の講義の中でレファレンスについて調べる技法をおそわりましたが、今回2回目でよい復習の機会になりました。楽しく勉強させていただきました。大学4年間で学んでいくために必要なスキルばかりだと思うので、学部1年目からこのワークショップ調べる演習を繰り返し行って、スキルを上げていくべきだと思った。今後、授業のレポート、卒業研究、将来教員になった時の生徒への指導に今回学んだスキルを生かしていきたい。

以上

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