釧路館では、1月13日に、学生図書館サポーター企画として「トーク・イン・ライブラリー ~先生と語る~」を開催しました。
当日の模様について、サポーター自身から以下のとおり報告してもらいました。
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平成28年1月13日(水)18:30から、図書館3階グループ学習室にて「トーク・イン・ライブラリー ~先生と語る~」というイベントを、「自己表現の世界を知る」というテーマで開催しました。学生だけではなく先生方も参加してくださり、合わせて9名の参加者を得ることができました。
今回講師を引き受けてくださったのは、音楽の中西紗織先生です。サポーターの一人が司会を務め、中西先生と対話するスタイルで進行していきました。
はじめに、中西先生の専門のひとつである「能」についてのお話をスライド、ビデオ映像などを交え紹介していただきました。
その後、今回の企画のテーマである“自己表現”、“自分らしさ”について、能の観点から、中西先生の師匠や世阿弥の言葉などを用いて語ってくださいました。普段の生活では「型にはめる」という言葉はあまり良い印象を与えない言葉と捉えられがちですが、能の世界では、それが個性を獲得するための第一歩であるとの話が印象的でした。
次に、中西先生が普段行っている“自分らしさ”に結びつく活動のあれこれについて話していただきました。中でも、苦手なものであるにも関わらずどうしてもやってしまったり、どうしても惹かれてしまったりすることがある、という言葉がとても深いなと感じました。お話の途中では、中西先生が作詞した曲も聴かせていただきました。
その後、参加者同士で“自分らしさ”を知ることについて話し合いましたが、さまざまな考え方を聞くことができて非常に興味深いものでした。
最後に、中西先生が参考となる本についていろいろと紹介してくださいました。世阿弥の言葉が書かれた本や、身体教育についての本など、幅広い分野の本に参加者の皆さんも興味津々で、イベント終了後もそのまま会場に残り、手に取って読んでいました。紹介してくださった本は全て図書館に所蔵しています。文章の最後に掲げましたので、関心のある方はぜひ手に取ってみてください。
約1時間半の開催時間でしたが、あっという間に時間が経ってしまいました。授業での中西先生とは違った一面や、能という伝統芸能について知る機会を持てたことはとても貴重なことであり、また、自分らしさについて考えるきっかけのひとつになったのではないかと思います。終了後、参加者からは「自分らしさを再び考えるきっかけになった」「苦手なことに向き合ってみたい」「新たな自分らしさと出会うきっかけになった」というような声を聞くことができました。
最後になりましたが、私たちサポーターのお願いを快く引き受けてくださった中西先生をはじめ、企画に協力してくださった皆様、本当にありがとうございました。この「トーク・イン・ライブラリー」を通して、私たちサポーターも様々なことを学ぶことができました。この経験を今後のさまざまな活動に活かしていけるように頑張りたいと思います。
中西先生が紹介してくださった本
『「聴く」ことの力 : 臨床哲学試論』(資料ID:611176467)、3F和図書コーナー、104/WA
『日本の身体』(資料ID:611191781)、3F和図書コーナー、114.2/UC
『能のちから : 生と死を見つめる祈りの芸能』(資料ID:611188092)、3F和図書コーナー、773/KA
『ようこそ能の世界へ : 観世銕之亟能がたり』(資料ID:611176911)、3F和図書コーナー、773/KA
『観世寿夫世阿弥を読む』(資料ID:611191782)、3F和図書コーナー、773/KA
『世阿弥のことば一〇〇選』(資料ID:611191784)、3F和図書コーナー、773/YA
『わかりあえないことから : コミュニケーション能力とは何か』(資料ID:611191783)3Fその他新書コーナー、361.45/HI
『世阿彌/禪竹 (日本思想大系:24)』(資料ID:611079915)、1F和図書コーナー、121.08/NS/24
『無心のダイナミズム : 「しなやかさ」の系譜』(資料ID:611190197)、2Fシラバス掲載図書(中西紗織)※貸出不可
『わざ言語 : 感覚の共有を通しての「学び」へ』(資料ID:611179730)、2Fシラバス掲載図書(中西紗織)※貸出不可
『世阿弥の稽古哲学』(資料ID:611175215)、2Fシラバス掲載図書(中西紗織)※貸出不可
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