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学生選書ツアー(平成24年度)

実施報告

今年も学生の皆さんに読みたい本・図書館に置いてほしい本を直接書店で選んでもらう学生選書ツアーを実施しました。今年は教員の協力を得たゼミ単位によるもので、計3回実施し、全18名の学生に参加してもらいました。

開催日

ゼミ選書ツアー 2012年7月31日
ゼミ選書ツアー 2012年8月1日
ゼミ選書ツアー 2012年9月25日


おすすめコメント

『ラットマン』道尾秀介著,(光文社文庫), 2010

この小説は、結成14年のアマチュアロックバンドのギタリストである姫川亮が遭遇した、練習中のスタジオでの不可解な事件をきっかけに次々と浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔が書かれている。事件の真相が判明したとき、亮が秘めていた過去の驚くべき記憶が呼び覚まされる。 二転三転しているような書き方がとても面白く、最後まで読むと題名の「ラットマン」の意味していることが分かるようになります。人間の「思い込み」が鍵となっている小説で、とても面白いので、是非読んでみて下さい。図書情報を見る

『ケーススタディ障がいと人権 : 障がいのある仲間が法廷を熱くした 』障害と人権全国弁護士ネット編 生活書院, 2009

今日においても、我が国において、障害を理由とする差別や障がいのある人に対する非人道的取り扱いが繰り返されている。本書では、そういった状況下で、障がいのある人々が裁判を起こし、たたかった事例が数多く紹介されている。障がいのある人々が受けている数多くの差別、また、障がいのある人々のための日本の制度がいかに不十分であるかを知るきっかけとなる1冊だろう。この本を読んで、教育以外の視点から障がいのある人々と向き合ってみませんか・・・?図書情報を見る

『偽装請負 : 労働者派遣と請負の知識』 外井浩志著 労働調査会, 2007

最近、社会問題として大きな波紋をよんでいる「偽造請負」等・・・。労働者派遣や請負等に対する問題が、教育現場においても浮き彫りになってきました。しかしながら、派遣や請負といった関係は、とても複雑でわかりにくい面をもっています。この本では、「労働者派遣とは何か」からやさしく説明されており、問題となっている偽装請負等について、実際の裁判や事例をもとにわかりやすく解説されています。これを読めば、派遣・請負とは何かが、必ず知識として身につくはずです。図書情報を見る

『「リア充」幻想 : 真実があるということの思い込み 仲正昌樹著 明月堂書店, 2010

2008年に秋葉原で通り魔事件を起こした加藤智大は地方出身の派遣労働者で,ネット上では格差社会の犠牲者的な取り扱われ方をした。その加藤が「モテない」ことを犯行の一理由にしたことを受け,本書は「格差社会幻想」「モテ・非モテ幻想」「人間力幻想」「リア充幻想」等の各観点から論じている。『モテない』ことが通り魔事件に発展する動機にまでなり得たのは,モテること=人間力があること,に近い図式が今の社会にあったからなのかもしれない。「人間力がない」との烙印はいわば人格の全否定につながりかねないからである。図書情報を見る

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