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学校はどこから来たか。その歴史と課題。

『学校の戦後史』木村 元(著)

『学校の戦後史』

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推薦者

稲井 智義  旭川校 教育発達専攻 幼児教育分野

推薦のことば

 近代学校の原型をつくった西洋の歴史もふまえて、第二次世界大戦をはさむ近現代日本の学校の歴史を描く。戦後70年に刊行された。一冊の新書で数多くの研究を参照しながら、学校の歴史を示した。学校は社会の変化をどう受け止めたか、どのように社会の変化に応答しようとしたか。多くの人々はなぜ学校に、幼稚園や高等学校のような義務教育ではない学校にも通うようになったか。学校に通えなかったのは誰か。学校をめぐる論点が歴史に沿って整理される。折にふれて読み返したときに、自分の問題関心の深まりにも気づくであろう。
 著者の共著『教育学をつかむ 改訂版』(有斐閣、2019年)は教育学の問題集。編著『境界線の学校史―戦後日本の学校化社会の周縁と周辺―』(東京大学出版会、2020年)では夜間中学、朝鮮学校、道徳教育、生活指導、技術・職業教育などに注目して「学校と学校ではないもの」がどのように線引きされてきたかを検討した。この編著の執筆者の神代健彦は『「生存競争」教育への反抗』(集英社新書、2020年)で 教育史や社会学、哲学を駆使して学校と社会の状況を整理して、世界に出会う場としての学校の役割を提案した。

図書情報

『学校の戦後史』
木村 元(著)
出版社:岩波書店(岩波新書)/出版年:2015年/ISBN:9784004315360

※推薦者の所属・身分は2022年3月時点のものです。

記事の種類


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